
【書籍レビュー】『変な家』――間取りに潜む狂気が暴く、人間の底知れぬ恐怖
作品概要
著者・雨穴によるベストセラー怪談ノンフィクション風ホラー。
間取り図に潜む“不自然さ”から、人間の暗部と狂気が浮かび上がる異色作です。
元はWEBで発表され、大きな話題を呼んだ後、書籍化。2024年1月に文庫版として再刊されました。
あらすじ(ネタバレなし)
主人公は友人から「この家の間取りに違和感がある」と相談を受ける。
調査を進めるうちに、家の設計に潜む不気味な“意図”が浮かび上がり、やがて過去の凄惨な事件へと繋がっていく…。
間取りという日常的で無機質な存在が、恐怖の象徴へと変貌する物語です。
恐怖の仕掛け
- 間取りという日常の道具:普段は気にしない“間取り図”に潜む違和感が恐怖の起点となる。
- 実録風の語り:実際の調査記事のような構成で、リアルな恐怖を読者に与える。
- 人間心理の闇:怪異そのものよりも、“そこに関わった人間の狂気”を描く。
読後感と意義
『変な家』は、幽霊や怪物ではなく“人間そのものの恐ろしさ”を突きつける作品です。
読者は自分の家や部屋を見直さずにはいられなくなるほどの余韻を残し、現代ホラー小説の新しい方向性を示しています。

「“何気ないものが一番怖い”って本当ね。間取りの線一本が、人の人生を狂わせるなんてゾッとしたわ」
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「普通の家の間取りが、こんなに不気味に見えるなんて…読み終わったあと、自分の部屋を見回しちゃったよ」