【映画レビュー】『変な家』――間取りが語る“壊れた日常”とYouTubeリアリズム

【映画レビュー】『変な家』――間取りが語る“壊れた日常”とYouTubeリアリズム

カテゴリ: ロケーション・ホラー/ミステリー|公開: 2024年3月15日

イントロダクション

オカルト系YouTube動画から生まれた「間取りミステリー」が原作。動画制作者・雨男(雨宮/間宮祥太朗)が、不審な間取りの物件の謎を追いかけるうち、死体事件や匿名の女性(川栄李奈)との接点に導かれ、次第に深い闇へ巻き込まれていく――という構造で展開するミステリアスで不気味なホラー体験です。:contentReference[oaicite:1]{index=1}

映像演出:間取りこそが語り部

  • 間取り図の表情化:不自然な廊下の長さ、謎の行き止まりなど、図面そのものが“不気味さ”の起点となっている。
  • 狭→広の視覚トリック:部屋の縮尺や扉の位置のズレにより、歩行者感覚と違う違和感を視覚から植えつける。
  • YouTuber視点=現実の延長:動画撮影・ライブ配信のようなカメラワークを用いて、“現実の延長”として物語を成立させる構成が効果的。

原作のYouTube投稿らしい、生々しい描写とリアリティの積み重ねが“間取りの呪い”を増幅させます。

脚本・テーマ:合理と非合理の境界線

“常識”を根っこから揺さぶる設定(例:設計士の妄想にも似た推理、主人公の即断的行動)が、観客のバランス感覚をじわじわと崩していく。間取りにしか見えない部屋の奥に潜む“人間の狂気”や“不条理”が、ただのホラー以上の違和感を生む中心テーマです。興行と評価のギャップ

興行的には約50億円を突破し、ヒット作となった一方で、批評は賛否分かれる結果に。「後半にミステリー要素が薄い」「恐怖描写が上滑りしている」という批判も一定数ありました。

🌙 蒼井カナタ

「間取りが怖いって新しい!“図面から恐怖”って想像しなかったけど…確かにゾワッとするんだよね…」

🦇 黒咲ミユ

「図面の隙間に“見えない何か”が住んでる…そのアイデア、めっちゃ怖くて痺れる…」

© 2025 こわ!ブロ All Rights Reserved.