



作品概要
『連呪(れんず)』は、日本一ソフトウェアが手がける完全新作ホラーアドベンチャーゲームです。
主人公はWebオカルト雑誌「アガスティア」の若手ライター・九十九隼人(つくも はやと)。ある日突然「あなたは呪われました」という謎のメッセージによって、その日常は深い恐怖に染まります。
スマホにインストールされた“呪いのカメラアプリ”を片手に、心霊スポットを巡る中で襲いかかる呪いの進行から逃れ、自分自身の生存と呪いの真相に迫る緊張感あふれるアドベンチャーです。
日本一ソフトウェアでは『夜廻』や『流行り神』といったシリーズで培われたホラー演出のノウハウが、本作でも遺憾なく発揮されています。
ストーリー(ネタバレなし)
都市で失踪事件が連続発生し、その共通点は「心霊スポットへの訪問」と「謎のメッセージ」です。主人公・九十九もそのメッセージを受け取り、体に見えない“呪い”の証を帯びてしまいます。
彼は呪いを解く手がかりを求めて、S市に点在する心霊スポットに足を踏み入れます。懐中電灯とカメラアプリだけが頼りの探索は、命の残りが少しずつ侵食されていく恐怖の連続。
調査で得た情報を記事化し、読者の反応が呪いを和らげる可能性があるなど、取材活動そのものに生存の希望がかかっているという構成がユニークです。
ゲームの特徴と仕掛け
『連呪』の魅力は、呪いの“進行”という独自のゲーム性にあります。探索を続けるほどに呪いの蓄積が進み、行動制限や不利な状況が増えていく──それはまさに“時間との戦い”です。
加えて、
– 心霊現象を記録する「呪いのカメラアプリ」
– 現実的な怖さを演出する懐中電灯による視界操作
– 記事による読者の反応で呪いの進行を緩和できるシステム
など、調査・心理戦・取材の三位一体で恐怖が深化します。現代ホラーにおける“情報と恐怖の共依存”を見事にゲーム構造に落とし込んでいる点が秀逸です。
ビジュアルと音響
『連呪』は映像・音響ともに極めて高いクオリティです。画面は暗くザラついたリアルな映像で、霊を示す証や呪いの兆候が視覚的に強く迫ります。
サウンドも、耳元で囁く声、遠くの物音、拍動音といった“/不協和音”がプレイヤーの神経をじわりじわりと追い詰めていく設計です。これまでの日本一ソフトウェアのホラー演出の蓄積が、ここで結実しています。
プレイ後の余韻と意義
本作の余韻は「恐怖」だけでなく、「絶望と希望の交錯」です。呪いの進行を止めるために記事を書く──というアプローチは、“言葉に宿る力”が本当に呪いを癒すかもしれないという逆説的なリアリズムを感じさせます。
また、探索と発見を通じて明らかになる呪いの背景には、取材対象の人物たちの人生や後悔、悲しみが絡み合い、簡単には片づけられない“人間の業”を感じさせます。
『連呪』は、ただ怖がらせるホラーではなく、読者/プレイヤーの感情と思考を深く揺さぶる体験を提供します。

「“死の呪い”と“記事を書く力”が対等に描かれてるって、すごく新しいホラーだと思った。恐怖と希望が一緒に襲ってくる感じ…」
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「呪われてる自分を“書く”ことで救われる可能性がある…っていう世界観が本当に怖くて救いがなくてゾクゾクするよ」