
【ゲームレビュー】『死印』――心霊と対峙する都市伝説ホラーアドベンチャー
作品概要
『Spirit Hunter: Death Mark(デスマーク)』は、エクスペリエンスが開発した和製ホラーアドベンチャーゲームで、Steamを含む複数のプラットフォームで配信されています。
本作は「スピリットハンター」シリーズの第一作であり、続編『NG』へと繋がる人気タイトル。
ジャパニーズホラーらしい“因習”や“都市伝説”を題材にし、心霊現象を探索しながら怪異と対峙していく緊張感あふれる作品です。
プレイヤーは“デスマーク”と呼ばれる呪印を負った人々と協力し、命を懸けた心霊調査に挑みます。
ストーリー(ネタバレなし)
舞台は東京郊外にある古びた洋館「九条館」。プレイヤーは記憶を失った主人公として、ここに導かれるように訪れます。
そこで出会うのは、“体に現れた呪印=デスマーク”を持つ人々。彼らは原因不明の怪異に襲われ、命の期限を刻々と縮められています。
主人公もまた同じ印を刻まれており、生き延びるためにはこの呪いの謎を解明し、怪異と対決しなければなりません。
物語は複数の心霊事件を追う形で進み、それぞれのエピソードは怪異譚として独立しながら、全体の謎に繋がっていきます。
ゲームプレイとシステム
本作は探索型アドベンチャー形式で進行します。プレイヤーは廃校やトンネル、廃病院といった心霊スポットを訪れ、調査や謎解きを行います。
調査ではテキスト選択による会話、探索画面でのクリック操作などが中心で、じっくりと恐怖を味わえる設計です。
特徴的なのは「パートナーシステム」。プレイヤーはデスマークを持つ仲間と共に探索し、それぞれの特技や心理描写が事件解決に影響を与えます。
また、怪異との対峙シーンでは「決断の瞬間」が訪れ、適切な行動を選ばなければ命を落とす可能性がある緊張感が味わえます。
恐怖の仕掛け
『デスマーク』の恐怖は、「都市伝説的なリアリティ」と「死の切迫感」が融合している点にあります。
実際に日本各地で噂されるような“口裂け女”や“トイレの花子さん”を想起させる怪異が登場し、身近な恐怖を物語に落とし込んでいます。
さらに、プレイヤーキャラクターが呪印によって「寿命のカウントダウン」を強制されることで、常に緊張感が漂います。
- 都市伝説的恐怖:誰もが聞いたことのある怪談をベースにすることで、リアリティを増す。
- 死の刻限:呪印によって残り時間が意識され、プレイヤーに心理的圧迫を与える。
- パートナーの存在:仲間の選択や行動が生死を分け、物語の没入感を強める。
プレイ後に残る余韻
『デスマーク』を終えた後に残るのは、ただの恐怖だけではありません。
怪異に挑む仲間との絆や、都市伝説の裏に潜む人間の業に触れることで、切なさや悲哀が心に刻まれます。
ホラーでありながらドラマ性の高い物語は、プレイヤーを深い余韻へと誘います。
また、緻密な世界観設定と恐怖演出は、後のシリーズ作『NG』や『死印2』にも受け継がれ、日本製ホラーゲームの代表的タイトルの一つに数えられています。

「都市伝説の怪異が本当に出てきて、しかも命を奪うなんて最悪よね…。でもそこが最高にゾクゾクするの」
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「デスマークの“寿命カウントダウン”って設定がリアルに怖いんだよ…。ただ怪談を聞くのとは違う緊張感がある」