作品概要

『Niraya of □□』は、プレイヤーの精神を直接揺さぶるような体験を追求したサイコロジカルホラーRPGです。
タイトルの「Niraya」とはサンスクリット語で“地獄”を意味し、そこに記された「□□」はプレイヤーが物語を進める中で埋められる“欠落”を象徴しています。
ゲーム全体が「不完全さ」「空白」「名前を持たない恐怖」といったテーマを内包し、従来のホラー作品にはない独自の体験を提供します。
発売は2025年予定。国内外で「次世代のインディーホラー」として期待を集めています。

ストーリー（ネタバレなし）

舞台は“現実と悪夢が交差する都市”。
プレイヤーは記憶の一部を失った主人公として目覚め、街の至る所に広がる異形の空間を探索します。
人々は皆どこか記憶を失っており、名前や存在の一部が欠落しているのです。
主人公が歩む過程で、“□□”と呼ばれる正体不明の存在が浮かび上がり、それが街や人々の欠落と密接に関わっていることが示唆されます。
「自分は誰なのか」「なぜこの街は空白だらけなのか」という根源的な問いが、物語を通じて突きつけられます。

ゲームプレイとシステム

『Niraya of □□』は探索型RPGでありながら、心理的恐怖を前面に押し出したゲームデザインが特徴です。

• 欠落システム：主人公や街の人々が「名前」「顔」「記憶」の一部を失い、進行によって徐々に回復する。
• 精神ゲージ：異形の存在や空白に触れるたびに精神ゲージが削られ、プレイヤーの視界や音が歪んでいく。
• 選択の分岐：空白を埋める方法によって、救済・堕落・無限ループなど異なるエンディングに到達。

バトルはシンプルながら緊張感があり、“精神攻撃”による幻覚や錯乱がプレイヤーの操作にも影響を与える点が特徴です。

恐怖と魅力の仕掛け

本作の恐怖は、「存在の不確かさ」そのもの。
見慣れた街が少しずつ崩れ、やがて言葉や記憶が失われる体験は、現実感を削ぎ落とし、プレイヤーに強烈な不安を与えます。

• 空白の恐怖：会話の中で名前や言葉が“□□”に置き換わり、理解不能なやり取りが増えていく。
• 異形の演出：人間が部分的に欠落し、空洞を抱えた姿で歩き回る。
• 心理的圧迫：自分自身の名前や存在まで消えていく演出。

これらの仕掛けにより、「恐怖＝何かを奪われること」という普遍的な不安がリアルに表現されています。

プレイ後に残る余韻

『Niraya of □□』が残す余韻は、「空白と共に生きる感覚」です。
物語を通じてプレイヤーは多くを失い、たとえクリアしてもすべてが回復するわけではありません。
むしろ「欠落したまま生きていく」という選択を突きつけられることで、ゲームを終えた後も強烈な虚無感と哲学的な問いが心に残ります。
その余韻は、不安でありながらも美しく、まさにホラーとアートの融合といえるでしょう。